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昨日、「合理的に考えると間違える事を考慮する」という事をお話させて頂きました。つまりは、自分の知識の限界と、時代の変遷により、現時点の合理的な選択は将来の合理的な選択ではなくなる可能性があり、これにより、投資において、稼いでも資金を失う人が後を立たないと考えています。そのため、今日は、どうやったらこの常に不合理な選択を回避出来るのか、つまりは将来において正しかったと思える選択を現時点で取る事が出来るのかという私なりの見解を書きたいと思います。人は意識のあるなしに関わらず、過去の成功体験にしがみつきます。つまり、これまでこれでうまくいったのだから、将来もこの方法でうまくいくという思考です。しかし、上述の通り、知識の限界と時代の変遷があるので、これは常に誤りで、流れがある社会(ビジネスや投資の世界など)を点で捉えている事になります。例えば、ひと昔前までは移動手段は馬でしたが、車や電車が発明され、現代において馬車で移動する人は皆無です。しかし、馬車で移動する事が最も合理的だという時代は確実にあった訳で、当時それを盲信し馬車だけを売り続けていた人は、時代が変わるとそれに取り残され、没落してしまいます。(没落というのは言い過ぎかもしれませんが、稼げなくなったり、借金があると自己破産などしてしまうという事です)で、実際に時代にのって稼げた人というのは、本当にこの先も馬車なのかと言う事にまず疑問を持ちます。もっと早く移動できる手段は何なのかという事を考えます。さらには、徒歩から馬車になりその後は飛行機にはならず、車輪の着いた車になったように、ぶっとんだ思考をする人はいれど、時代が追いつかなければ日の目を見る事はないので、常に時代の一歩先のものが大衆化していくと考え、車の開発をしていった人たちです。これを投資に置き換えて考えると、実は投資においては、ビジネスよりも考える事が一つ増えます。投資においても、投資対象銘柄が過去の成功体験ではなく、それらを捨ててでも常に将来の変化にアジャストしようとしているかというのが大事です。しかしその企業の発展以外に、マクロの金融政策などが大いに影響を及ぼします。つまり、株で儲けるという事を考えた時には、その銘柄に自分が買った後大きな資金が流入してくる必要があります。それは、企業の利益の多寡だけではなく、このマクロの金融政策というのが大いに関係してきます。いくつか要素があり、専門的にもなるので、全ては書けませんが、大きな要素としては各国の中央銀行が行う金利政策があります。現在、日本はマイナス金利で、歴史的な低水準に金利が置かれています。実は、この状態から株式投資はやるのは条件としては不利です。というのも、金利が下がっている状態という事は個人としても銀行に預けていてもお金は増えないので、株式に投資しようというインセンティブが過去に既に働いています。さらに、企業も融資を受けやすくなるので、利益を大きくする環境に既にあったという事になります。つまりは、既に多くの参加者がが株式市場にお金を投じた後の状態であり、ここからさらに資金が流入する余地が少ない事を意味します。例えば、これが高水準な金利を下げたタイミングであれば、これから株式市場に大量の資金が流入する事になり、株式投資を始めるチャンスがあります。一方、上述の通り現在は金利が歴史的な低水準なので、下げようがなく、上がれば株式市場から資金が引いてくるので、不利という訳です。そして、中央銀行は、景気が悪くなった時の手として、この金利を下げるという施策を取りたいため、景気がよくなれば、バブル抑止のためにも、金利をあげるという施策を取ります。現在アメリカのFRBが段階的に利上げを行なっているのにはこういった背景があります。つまりは、利上げと利下げは繰り返されており、その理由も明らかです。ゆえに、利上げが落ち着き、株価も底打ち感があり、利下げが始まったぐらいで株式投資を始めれば、自分が投資した後に大量の資金が株式市場に流入する事になり、儲かるという訳です。よって、ビジネスも投資も現時点の状況での成功法則ではなく、時代の流れを読んで、この1歩先はどういった世界(状況)になるかという事を考えて、タイミングよく参入する事で、資本を増殖させられると考える次第です。