株式市場は終わりの始まりか

こんにちは、元公認会計士の福島哲也です。

昨日、株式市場に大きな調整(下落)が来る可能性がある重要な事項が発表されたため、
本日は「株式市場は終わりの始まりか」というテーマで記事を書かせて頂きます。

株をやっている人はもちろん、
やっていない人もアメリカ株が史上最高値を更新し続けたり、
日経平均が約30年ぶりに3万円を超えたなどのニュースはご存知かと思います。

この株価大暴騰の要因は、コロナの影響で金融緩和が異次元なレベルで行われたことによります。

ここで少し金融の専門的な話をさせて頂きます。
金融緩和というのは具体的にはゼロ金利政策と量的緩和の2つとなります。

まずゼロ金利政策ですが、
金利を下げる事により企業などはお金を借りやすくなり、
それが事業の拡大に繋がったり、少し専門的な話となりますが、
株式投資における割安かどうかの判断指標であるPER(株価収益率)が下がるので、
割安感が増し株価上昇に繋がりやすくなります。

次に、量的緩和というのはアメリカを例に示すと
具体的にはFRB(米連邦準備制度理事会)が
毎月800億ドルの米国債と400億ドルの住宅ローン担保証券を買い入れるという事なのですが、
これにより大量のドルが民間経済に供給される事になります。
そして、この一部が株式市場に流れる事により株価押し上げの要因になっていました。

そして、昨日発表された重要な事項というのは、
FRBが金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)で、
事実上のゼロ金利政策を2023年中に解除する見通しを示したという事です。

さらに、FRBは先日保有する社債を売却する計画も発表したので
量的緩和の縮小(テーパリング)にいよいよ動き始めた可能性があります。
*テーパリング(Tapering)は直訳すると「先細り」や「次第に先が細くなっていくこと」という意味で、金融用語ではQE(量的緩和)の縮小を意味します。


すなわち、これまの株価上昇を支えていた2つの要因がどちらも緩和ではなく
金融引き締め方向に動き出す見込みが発表された事により
ここから株価は大きな下落(調整)局面を迎える可能性が高くなったという事です。

なお、このまま金融緩和を続けてしまえばいつかバブルになり
それが弾けて株式市場だけでなく実体経済にも物凄いダメージを与えてしまうので、
どこかでこの金融引き締めは行っていく必要があるのですが、
今このタイミングで発表されたという事です。

そして、株価というのは先を織り込んで動くので、
ここまでの株価上昇は現在水準を最高値圏とし一旦大きく下落する可能性が高いという事です。


ゆえに、これまで十分な利益を取れている人は
決済をする一つのタイミングにもなりますし、
これから投資をする人やもっと長期視点での利益を考えている人にとっては
絶好の買い増しタイミングが来る事を示唆しています。

すなわち、投資戦略は千差万別なので
株価が下落する事をどう捉えるかは人それぞれとなりますが、
こういった大きなマネーの動きは把握し、
自分の投資戦略に生かすということは重要だと考えます。


ちなみに、
私の場合は短期投資は主に逆張りで、
長期投資は10年、20年単位での順張りなので
大きな下落などで相場が乱降下するのは、
どちらにとっても実はプラスで待っていた状況となります。

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