インカムゲインで暮らすにもキャピタルゲインを狙わなければいけない理由
資産1億を築いて、それを年利5%で運用出来たらインカムゲイン(利息/配当収入等)で
暮らす事が出来、ある種理想的な状態だと思います。
しかし、ここで間違えてはいけないのは、資産1億を持ったときに、その時に年利5%のものが、
永久に年利5%ではないという事です。
例えば、外貨預金などで高金利のものがあったとしても、そのときの国の政策金利に基づいて各銀行の預金金利なども決まっているので、
国が成長するに連れ、資金需要が低下していけば利率も下がります。
よって、都度それらを考慮して、資産のポートフォリオを組み直す必要があります。
又、外貨預金であれば、外貨での元本は保証されますが、円貨建てでは常に為替リスクに晒されます。
例えば1ドル120円の時に1万ドル(120万円)、外貨預金したとして、
5年後1ドル100円であれば、1万ドル戻ってくる事は間違いないですが、日本円に換算すると、
100万円と20万円損する事になります。
いくら元本と利息が保証されていたとしても、為替で損をする事もあります。
さらに、国内株式投資において、配当を目的に配当利回りが5%の銘柄に投資という事を考えても、
この配当というのは、半期や1年事に株主総会で決定されます。
しかし、株価というのは毎日流動的です。
1株100円で買う人もいれば、1株200円で買っている人もいるわけです。
つまり、1株100円で買えている人にとっては、配当利回りが5%でも、
1株200円で買ってしまった人は、配当利回りが2.5%と半分になります。
東証1部の配当利回りの平均は2%弱ですが、
これはあくまで今の株価での平均です。
アベノミクスの初期から安い株価の内に買っていた人にとっては、
その利回りが5%になっている人だっているわけです。
年利5%といっても、それは上記のように流動的なものなので、
割安なところで取得するというのがマストなのです。
すなわち、キャピタルゲインを狙う短期投資の知識や技術がなければ、
運用も上手くする事は出来ないのです。
逆に、キャピタルゲイン(値上益)を狙う短期投資がうまければ、
長期投資で、通常2%弱の利回りのものを5%と利率を自分だけ上げる事が出来たり、
キャピタルゲインも合わさり、それ以上の利益が得られるという事になるわけです。
ここに、資産構築の段階から投資を勉強/実践をしなければならないと私が考えている理由があります。
投資以外で1億築いたとしても、その運用は簡単ではなく資産構築と同じ知識/技術も必要になってくるという事です。
又、投資信託など証券会社の担当者の人に、運用を任せるという手段もありますが、
手数料などがかかってくるため、年利5%運用は難しいです。
よっぽど、有能な担当者が付けば、手数料を控除しても年利5%というケースもありますが、
それは、世界の大手銀行のプライベートバンクで担当チームが付くぐらいのレベルです(資産5億円以上)。
そのため、資産1億で年利5%運用というのは、自分で運用出来る能力が必要です。
つまりは、資産構築はキャピタルゲイン(値上益)狙い、資産運用はインカムゲイン(利息/配当収入等)狙いと
目的は違いますが、それを切り離して考える事は出来ないのです。