テレビがやばいと焦る理由
私は、結構テレビを見る方なのですが、特にお笑い番組が好きでよ く見ます。
そこで、最近芸人の方が「テレビがやばい」と言うような発言をよ くしています。
子供の頃から30年ぐらいテレビを見ている私から見ても、確かに 昔に比べてお金がかかっていない作りの番組が多い印象ですが、 それでもやはり芸人さんの話術というのはとても面白く、単なるト ーク番組でも見てしまいます。
そういった中で「やばい」と感じるのは、やはり収入が落ちている からなのだと思います。
テレビの収入源はスポンサー企業の広告収入で、今は企業もテレビ だけでなくネットにも多くの広告費をかけており、 その分テレビの取り分が減っているからだと思います。
私も会社をやっていますが、テレビ広告などは出した事がありませ んが、ネット広告などは毎年それなりにお金をかけています。
というぐらい、ネットが台頭してきたので、テレビタレントの収入 が落ち、その分youtube、Facebook、 Twitter、Instagramなどネットでの媒体を運営す る個人の収入が伸びているのだと思います。
つまりは、昔はテレビタレントが独占していた広告収入を、ユーチ ューバーやインスタグラマーなどSNSで強い媒体を持つ個人( 会社含む)と分け合う事になったので、昔のテレビ1本の単価など を知っている芸人の人などは「テレビがやばい」 と感じるのだと思います。
が、これが本来あるべき姿で、昔はテレビしか娯楽がなかったので 、皆テレビを見ていましたが、youtubeやInstagra mなどテレビより面白い娯楽があればそちらを見るのが普通です。
そして、お笑いであれば本当に面白いと多くの人に思われる人が多 くの富を得るのはごく自然な流れで、芸能事務所に所属していない とテレビに出られないなどは、既得権益を守るための制度のような もので、様々な理由で芸能事務所に入れなくても面白い人がyou tubeに個人で動画をアップして、注目を集め、人気が出て広告 収入を得るというのは普通の競争です(視聴者の興味も本来多種多 少です)。
ここからが重要ですが、これはテレビだけでなくどの業界でも一緒 です。
ネット転売などはその典型で、輸入転売などは本来商社の仕事でし たが、
商社の弱い所を付いて、昔は商社が得ていた利益を個人が奪う事が 可能になったという訳です。
トレードも同じで、昔は証券会社の担当に電話注文をしていたよう な時代で、情報も個人レベルでは得ずらかったため、トレードで成 り上がる個人というのはおらず元々資産のあるような人が行うもの という所がありましたが、今では数十万円の元本を数百億円にする ような個人が現れるなど、以前は、 元々の資産家が得ていた投資利益を、上手くやる事により元本が少 ない個人が当該利益の一部を奪う事に成功しています。
つまりは、どの業界も実力社会となっており、プロのアスリートの ような社会になってきているという事です。
例えば、サッカーなどはブラジルが強いですが、ブラジルにはファ ベーラと呼ばれる有名なスラム街があり、幼少時代はそういった貧 しい中で暮らしたが、サッカーの技術1本でヨーロッパの超一流ク ラブのトッププレーヤーで大金を稼ぐようになった選手というのは たくさんいます。
これが幼少時代からお金をかけないと出来ないものであれば、ブラ ジルではなく日本の方が強いはずです。
そうならないのは、フラットに開かれた実力社会だからです。
では、その実力社会でどう生きるのがよいかというと、実力があれ ば個人でその実力社会を生き抜く方が儲かるでしょうし、実力がな ければ実力のある会社の社員になって上司の指示の元作業をこなし 、給与を貰う方が儲かる事になります。
ただ、もちろん完全な2極化ではなく、実力ある個人が会社で働き ながらトレードをして副業収入を得るといったいいとこ取りをする 事だって選択肢としてはあります。
ここで、何が言いたいかというと、稼ぐ事においては、どの分野に おいても実力をつける必要があるという事と、実力が付いた後も油 断していると、後から成長してきた実力のある個人に抜かれる危険 が常にあるという事です。
ゆえに、テレビに出ている実力のあるお笑い芸人の方がやばいと焦 る危機感を持つのは真っ当な感覚で、 我々もこれを人ごとではなく、自分ごととして捉え、 今いる業界で成長出来るように日々努力し、他より秀でる事が生存 競争を勝ち抜く最も理にかなった術であると考える次第です。