先日以下のような記事を読みました。
「30、40代「貯金ゼロ」が23% SMBCの金銭感覚調査」
http://tty1.jp/l/m/iaAIOHqrrQxf4p
この数値にどこまで信頼性があるかという事は置いておいて、貯金ゼロの層が一定割合いるという事は確実です。
貯金というのは収入-支出で、収入がゼロという人は日本においてはほぼいない事から、貯金がゼロという事は支出が収入を上回っている状態が長く続いているという事になります。
ゼロでなくとも、中々貯金が出来ないという場合は生活を見直す事が重要だと個人的には考えます。
というのも、私の女性の友人(30代後半)が最近マンションを購入しました。
値段は約3000万円です。
頭金で2000万円を現金一括で払い、残りの1000万円を10年ぐらいのローンで払うのだそうです。
その友人は、特段何か特別なスキルがある訳ではなく、普通の会社員です。
30代で家を買うという人は結構いると思いますが、2000万円の頭金を現金一括で払えるという人は少ないと思います。
貯金が多いというと、ビジネスや投資で成功している人ばかりというイメージがあるかもしれませんが、貯金というのは生活レベルを踏まえた堅実性が最も重要だと考えます。
貯金額を増やそうと思えば、まずは当たり前ですが支出を収入より減らす必要があります。
ここに理想を入れてはダメで、現実を見る必要があります。
例えば、家賃を10万円から7万円に減らせば毎月3万円貯金出来る事になります。
1年で36万円、10年で360万円、30年で1080万円です。
年齢と共に資産というのは速度に差はあれど増えていくはずです。
もちろん、30代や40代は結婚や子育てなどで支出が増える機会というのがあるかもしれませんが、これは50代、60代になれば親の介護などがあるかもしれませんし、70代、80代になれば自分の医療費などが増える事だって普通に考えられます。
すなわち、これまでになかった支出というのは人生の中であるものですが、ただそのほとんどは予測出来る事で、突発的に見えても実は考えれば分かった事である事がほとんどです。
それらを踏まえて現実的な家計を組む必要があるという事です。
他人と比べたりすると、自分よりお金をかけた生活をしている人はたくさんいてキリがないですが、貯金が中々出来ないという場合は自分の収入以上の生活をしてしまっており、この他人を意識し過ぎている傾向があるので要注意です。
私自身情報発信をしているので、東京のタワーマンションとかに住んだ方が見栄えもよく、読んでいる人のテンションも上がるかもしれませんが、そうはせず、静岡の片田舎に住んでおり、毎月の生活費は15万円ぐらいです。
10年前は20代でまだ会計士をしていた頃ですが、東京に住んでおり家賃だけで15万円ぐらいで、手取り50万円ぐらいありましたが貯金は常に100万円以下という生活を送っていました。
一見、昔の方がいい暮らしをしていたように見えますが、今の方が家は広いですし、食事も健康的ですし、店もどこも空いていますし、飲みにいく仲間も多く快適です。
地方なので車はどうしても必要なのですが、燃費のいい国産車で30万キロぐらいまで丁寧に乗るつもりです。
というように、お金をかければ快適ではなく、自分にとって何が快適かをまず模索し、それを現在の収入レベルに応じて貯金が出来る範囲で実現出来るように工夫していくという事が大事だと考えます。
そうすると、意外にお金をかけずとも満足した生活が送れる事も多いと思います。
特に、貯金がゼロに近い場合は、そういった思考に出来るだけ早くシフトすることをお勧めします。
そして、貯金が出来たらそれらを少しずつでも増やす運用などにも頭を回すと資産増加スピードも上がると考えます。
私自身は、貯金という考えはなく残った資金はフルで投資に回すという考え方ですが、この前提としては余裕資金すなわち貯金をするということが生活レベルを通じて出来ていないと無理な事なので、収入を増加させる事だけではなく、貯金が出来る生活レベルかという事を考える事がまずは重要だと思う次第です。